【2021年版】初詣や月参りに 〜『①参拝前日・参道・鳥居・手水舎』〜 神社への参拝で神様とのご縁を結ぶ方法

2020.12.21

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久保多渓心

久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

新型コロナウイルスに翻弄された2020年も終わりを迎えようとしていますが、収束にはほど遠く、東京をはじめとする大都市圏では感染の拡大が止まりません。再び、緊急事態宣言が発令されてもおかしくはない状況にあります。

今年は多くの人々が、当たり前にあった環境が揺らいだり、奪われたりした辛い一年になったかと思います。なんとかこの困難を乗り切ることができた皆さんも、先々の見通しの悪さに不安を感じていらっしゃることでしょう。

持つ者と持たざる者、強者と弱者の格差が拡大しつつある、この世の中に戦慄すら感じています。

そんな不安を払拭するためにも、本来であれば年明けに家族で賑やかに初詣に出かけ、2021年が良い年となるようにと祈願をしたいところですが、感染防止のため各寺社では分散参拝が呼びかけられています。重ねて1都3県では、初詣の混雑を避けるためJRや私鉄各線の終夜運転が中止となることが決まっています。

愛するご家族や、近しい人々の命と健康を守るためにも三ヶ日の参拝にこだわらず、年末を含めたお正月休み、または旧正月までの参拝でも構いませんので、人出が集中しない日取りを選んで初詣を行っていただけたらと思います。

また、自宅参拝という方法もありますので、ご自宅で氏神様や日頃お世話になっている神社へご挨拶を行ってください。

私は例年、大晦日にその年のお礼の意味を込めて氏神様へ参拝し、1月の2週目に崇敬神社にて正式参拝をしています。三ヶ日は人出も多く、ゆっくりと神様と向き合うことは不可能です。また、神様に対して失礼のないような作法に則った参拝をすることも難しい状況にあります。

そういう意味でも2021年の初詣は、分散参拝を心がけることによって、より神様と向き合えるパーソナルな参拝が可能になるのではないかと思います。

そんな初詣が皆さんにとって、より良い参拝となりますように、神様と深いご縁を結ぶための参拝方法を3回に分けてご紹介いたします。

すでに昨年、一昨年とご紹介をし、重複する箇所もありますがご了承ください。

自宅での参拝方法もご紹介しましょう。

 

参拝前日

参拝前日の心構えからご紹介しましょう。

ご祭神を知る

参拝前日から、お伺いする神社への思いを深め、心構えをし、身支度を整えます。

まずは参拝する神社のご祭神のお名前を知り、覚えておきましょう。

お寺に参拝される方は、そのお寺のご本尊がどんな仏様であるかも事前に調べておきます。また、そのご本尊にはそれぞれ、ご真言がありますので、覚えておいて参拝時に唱えると、よりご加護を受けやすいでしょう。

お名前を覚えたら、ご神前でご祭神に呼びかけてみましょう。この方法はまた後ほど「参拝」の章で詳しくご紹介します。

潔斎する

お正月は、ご家族や親戚縁者、友人知人が集まって、賑やかに食卓を囲むというご家庭は多いでしょう。

ただ、現在はコロナ禍ということもあり、帰省を控える方が多くいらっしゃると思いますので、実家で大人数で団欒という場面はほとんどないかもしれません。

それでも、ご家族でお酒を飲んだり、お肉を食べたりという機会も当然ありますね。

飲み過ぎ(泥酔はもってのほか)、食べ過ぎでの神社参拝は好ましい行為ではありません。

神社へ参拝し、より神様との距離を縮め、真摯に願いを聞き届けていただきたいと思うときは、その前日からお酒や肉類を断ち、「五葷(ごくん)」といわれるような匂いの強い野菜類を食べることを控えることが大事です。

五葷とは・・・「ニンニク」「タマネギ」「ネギ」「ニラ」「ラッキョウ」
*文献などにより内容が異なる場合があります。

肉食に関しては、神社の神使がこれを嫌う場合があります。

神使とは文字通り神様の使者であり、眷属です。

本殿に祀られるご祭神は、崇敬者や参拝者のために自ら直接行動することはありません。人々の思いを汲み取ったご祭神の神意に従って、神使が現世に直接の影響を与えます。つまり神使とは、神意の代行者であり、神の領域と世俗とを往復する存在なのです。

神使といえば一番有名なのは稲荷神社の狐ですね。

京都の伏見稲荷大社を筆頭に、全国の稲荷社の神使は狐となります。2021年は丑年ですが、牛が神使なのは菅原道真公所縁の神社である「北野天満宮」や「太宰府天満宮」など、全国の天神社です。

神使はほかにも、猿(日吉大社、日枝神社など)、兎(住吉大社など)、鹿(春日大社、厳島神社など)、鶏(伊勢神宮、石上神宮など)、猪(護王神社など)、鳩(八幡宮)があります。詳しくは、是非『神々の意思を伝える動物たち 〜神使・眷属の世界』をご覧ください。

この神使は、世俗に直接の影響を与える存在であるため、非常に厳格で荒々しい性質を持っていることがあります。まるで人間のように感情豊かな存在です。ですので、参拝者がその神社の神域をまたぐ際の心積もりなどを厳しくチェックしている場合もあるのです。

厳しい神使は、自身に関わる動物の肉を食べることを嫌うことがあります。私の場合は、元々四つ足の動物(牛や豚)の肉を食べませんが、とくに稲荷社へ参拝する場合は、参拝前日から(四つ足の動物の)肉食を控えたり、食べる量を抑えたりするなどの配慮をすることも是非、考えてみてください。

神社でリーディングをしてみると、前日や参拝直前にお肉をたくさん食べたであろう人に、神使の狐が威嚇している様子を感じたことが何度かあります。

神使である動物で日常、私たちの食卓に上るのは牛と鶏くらいですし、過剰に気にする必要はありませんが、そうしたことへの配慮を怠らないようにすれば、より歓迎されやすい、ご縁を結びやすいという傾向があるのは確かなのです。

 

【ワンポイント】身なりについて

参拝に訪れる前日は、ゆっくりと湯船に浸かり身を清めて下さい。粗塩やお酒を入れたお風呂に入るのも良いでしょう。

服装ですが、清潔な身なりを心掛ければ正装(スーツなど)でなくても構いません。黒い服は良くない、白い服を着るべきだとの説もありますが、肌が露出するようなものでない限り、どんな服装でも結構です。黒い服を着る場合は、インナーを白や赤などにしても良いかもしれません。

 

参道

参道は、神様の前に立つためのプロローグです。

心穏やかに、そして恭しく、ご神前に近づくという以外に、これといった決まりはありません。

今や一部の神職の方の間でも、正中は神様の通り道であるので、参道の真ん中は歩かずに左側を通行するようにとの話が通説になっているようです。

しかし、正中を神様がお通りになられることはありません。正中をお通りになられるのは天皇の使いである勅使や宮司といった神職の方々です。

本当に神様がお通りになるのであれば、そこは人が通れないような配慮が構造上なされるはずです。

例えば天皇や、その使いである勅使が通る門や橋などは、通常は一般の人は通行できないように締め切られているのが普通です(厳島神社の反橋(勅使橋)や、宇佐神宮の南中楼門(勅使門)など)。

入口が固く閉ざされた反橋(厳島神社)

開かずの門となっている南中楼門(宇佐神宮)

神社では「通ってはならない場所」「立ち入ってはならない場所」は、禁足地として通行が禁止されているものですし、「触れてはならないもの」は柵を設けて触れられないように対処がなされています(時にその禁を破って、立ち入ったり、触れたりされる方もいらっしゃいます。ご注意を!)。

神々が住まう場所を禁足地として定め、人の立ち入りを断固として禁じているケースは多いものです。

宇佐神宮の奥宮、大許山の大元神社、奈良の大神神社、鞍馬山の魔王殿などは、拝殿の奥には人は決して立ち入ることは出来ません。

神様が通行される正中に、人が通行できないような配慮のもと柵などが設けられていないのは、神様の通り道ではないからです。

鞍馬山・魔王殿の拝殿。この先の山域に足を踏み入れることはできない。

神様が本殿から移動するのは、重要な神事のみであり、人が担ぐ神輿などに鎮座される場合です。神様は降臨(上下移動)するものであり、ある場所からある場所へ水平移動はされないのです(ただし神使や眷属は、正中に限らず縦横無尽に移動します)。

ですから、参拝時に正中を一般の方が歩かれても、全く問題はありません。

神職の方が正中で守らなければならない作法を「進左退右、起右座左(しんさたいう、きゆうざさ)」といいます。正中では「進む時は左足から、退く時は右足から。立ち上がる時は右足から、座る時は左足から」が基本中の基本です。

正中以外では進下退上、起下座上(しんげたいじょう、きげざじょう)」が基本となります。

ご神前に近い方を「上位」、遠い方を「下位」とします。例えば、正中の右側に立っているとすると、ご神前に近い方の足は左側、遠い方の足は右側となりますので、進む時は下位の足、つまり右足からとなり、退く時は上位の足である左足からとなります。これと同じで立ち上がる時は下位の足である右側、座る時は上位の足の左足からとなります。

ご神前の左側に立てば、これが逆となります。複雑な作法のように見受けられますが、基本的な姿勢は、常に神様に遠くから距離をとって恭しく、尊崇の念を持って近づくということに尽きます。

正中を参拝者が歩いても全く問題はありませんが、この正中以外での作法である「進下退上、起下座上」を意識して、拝殿へ進むことを心がけてみましょう。参拝者は神職ではありませんので、左右の足の運びまで気を使う必要はありません。

神社の社殿と参道の配置を注意深く観察してみると、元々参道は「進下退上、起下座上」に則って通されていることに気付きます。ご神前から伸びる正中線と、一の鳥居(神社の入り口)から伸びる正中線は、微妙にずれているのが一般的なのです。

上の画像は京都の山國神社ですが、明確なかたちで本殿の正中線と、参道の正中線がずれています。右側には手水舎がありますので、この配置の場合は右側を歩けば正中を横切らずして、最も遠い距離を取って、ご祭神が祀られている本殿へ近付けるのです。

ここまで誰の目にも明らかなかたちでなくとも、そもそも参道の正中は神座の真正面に向き合うようにはなっておらず、微妙にずらされているのです。拝殿が正面に位置していても、本殿が参道の正中からずれて配置されています。

ですから万が一、正中を歩くことがあっても、ご本殿に祀られている神様の真正面となることはありません。

「正中は神様の通り道」という説は、十数年前のスピリチュアル・ブームの中で突然発生したものです。気にされずに、好きなところをお通りになられて構いません。

「進下退上、起下座上」を意識する余裕があれば、参拝する神社の手水舎のある側を歩けば、正中を横切ることはありませんので、神様の失礼になることはありません。

もし、正中を横切る必要がある場合は、必ず一揖(軽い会釈)をしましょう。

【ワンポイント】唱え言

参道を歩く時に「吐普加美依身多女(とほかみえみため)」と心の中でゆっくり唱えましょう。この言葉を唱えることで、一切の罪穢れが祓われるといわれています。言霊の力によって自然と同化し、清浄な状態で神様の前に立つことができます。

また、最近物事がうまくいかない、気分がすぐれないといった時には、心を鎮めて声に出し、毎日唱えてみて下さい。状況が少しずつ改善されていくはずです。ご自宅などで唱えるときは、一音一音はっきりと発音し、ゆっくり唱えてください。

 

鳥居

鳥居は世俗の世界と、神々の領域との結界です。

参拝をさせていただく神社の神様へ、鳥居の前で敬意を払って必ず会釈をします。

この時の会釈を一揖(いちゆう)といいます。

頭を下げる角度は15度(小揖)とされます。

 

手水舎

*新型コロナウイルス感染対策により、各寺社では柄杓の設置はありません。各寺社の定めたルールに従ってお浄めを行いましょう。

古来から人は神仏と向き合う時に、自身が世俗で負った穢れを祓い、清浄になるべきであると考えました。

つまり「禊(みそぎ)」と呼ばれる行為です。

この禊をかつては各神社の側にあった清らかな川や湧水などで行なっていましたが近代になって水場を取り巻く事情も変化してきた為、神社の境内に手水舎という形で禊の出来る場所が確保されるに至ったわけです。

(伊勢神宮では現在も五十鈴川御手洗場で身(手と口)を清める風習が残っています。手水舎も別途設けられています)「禊」には「斎戒潔斎戒(さいかいけっさい)」という身なり、食、住まいに至るまでを徹底して清める作法がありますが、現在の手水舎で行う禊はこれを簡略化したものとなっています。

以下、手水の作法です。

この所作を流れる様な動作で行います。

1:まず手水舎を前にして「一揖」を行い、右手で柄杓を持ち、たっぷりと水を汲んで左手を清めます。

2:次に、柄杓を左手に持ち替えて、右手を清めます。

3:再度、柄杓を右手に持ち替えて、左手をお椀状にして、そこに水を注ぎます。

4:その水を口に含んで、口をすすぎます。

5:お椀状にした左手をもう一度清めます。

6:その後、残った水で柄杓を洗い清めるために、柄杓を垂直に立てて残った水を流します。


また水は最初に柄杓ですくった一杯のみです。

口をすすぐ際は、柄杓に口をつけない様に注意しましょう。

【ワンポイント】「略拝詞」「唱えことば」

手水舎で手と口を清める際に、以下の祝詞を唱えると一層の浄めの効果があります。

祓え給い、清め給え、守り給い、幸(さきわ)え給え

これは「神拝詞(しんぱいし)」「唱えことば」などというものです。

 

次回は「お賽銭」から「参拝」までの作法を、ご案内致します。

 

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

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うらなってMe

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