天狗の礫(つぶて)は神様からの警告 〜神社は神意と向き合い、本当の自分に出会う場所〜

2019.5.30

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マーク・ケイ

マーク・ケイ ( 占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

天狗の礫(つぶて)とは?

「天狗の礫(つぶて)」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?

「礫(投げられた小石のことは「飛礫(つぶて)」と書きます)」とは小石のことを指し、この小石がどこからともなく降って来ることを「天狗の礫」といいます。

誰が投げたのか分からない、どこから降って来たのかも分からない、そんな不思議な現象を昔は天狗の仕業に違いないと、そう考えたのでしょう。

*私たちに一番身近な「礫」を使った言葉に「梨の礫」という諺(ことわざ)があります。これは「投げた小石は返って来ない」、つまり音沙汰がない、返答がないという意味です。

海外では空から魚やカエル、オタマジャクシといった生き物から、血液や金属の塊といったものまでも降って来る奇怪な現象が現在も各地で報告されており、これらの原因不明の落下物現象を「ファフロツキーズ現象(Fafrotskies、Falls From The Skiesの略)」といいます。「ファフロツキーズ」で検索をかけると世界中で起きた、この不思議な現象の一端を目にすることが可能です。

最近ネット上で、神社の境内にいる時に石が飛んで来るのは神様からの歓迎のサインであり、これを「天狗の礫(つぶて)」というのだと書かれている記事をいくつかお見かけしました。

今日は、この「天狗の礫」に関して少し書かせて頂こうと思います。

元々「天狗の礫」は不吉なるものとされ、石が当たれば病気になったり、不漁になったりする言い伝えが数多く残されています。

その最たる例をご紹介したいと思います。

カミミチでの警告

沖縄で口寄せ(先祖などの霊を自らに憑依させて、その意思を語る)などを行う霊能者といえばユタが有名ですが、奄美大島ではノロ(祝女)と呼ばれる女性神官が集落毎におり、祭祀や祈願行事を司ったり、御嶽(うたき)と呼ばれる祭祀場の管理を行なっていました。

各集落には「神道(カミミチ)」と呼ばれる「神様が通る道」があり、日常的に人が通行することや、不浄であることが許されないため、集落の人々によって日々大事に掃き清められています。

この神道(カミミチ)を進んだ先には「ミヤ(ミャー)」と呼ばれる集会場として利用される広場があり、ここには土俵が設置されています。集落での行事の際に、相撲の奉納を行うためです。

このミヤ(ミャー)には「イビガナシ」と呼ばれる自然石が祀られており、これが集落を守る神様が宿る御神体となっています。このミヤ(ミャー)には「アシャゲ」「トネヤ」と呼ばれる祭祀を執り行う建物があります。

ミヤ(ミャー)は「神山(カミヤマ)」と呼ばれる山の聖地や御嶽(神の住まう場、祖先を祀る場)、海とを結ぶ線上に位置しています。祭祀の際は神山(カミヤマ)に降り立った「テルコの神(山幸の神)」「ナルコの神(海幸の神)」が、海の彼方にある楽園「ネリヤカナヤ(沖縄では「ニライカナイ」」からは豊穣の神が、ノロとともに神道(カミミチ)を通ってミヤ(ミャー)へと訪れます。

この特別な祭祀の日は神道(カミミチ)を一般の人が通ることが許されません(集落ごとに禁忌が異なる)。

しかし、こうした決まりごとを知らずに神道(カミミチ)を歩いてしまわれる方がいらっしゃるそうなのです。

この神道(カミミチ)を歩いていると、1度目は目の前にどこからともなく石が飛んで来ます。これは「通ってはならん」という神様からの警告のメッセージです。

しかし、このメッセージに気付かずに、それでも神道(カミミチ)を歩いていると、今度は飛んで来た石が自分の体に当たります。

石が体に当たると、警告の段階を超えた合図です。体の上部に当たるほど、その深刻度は高くなります。この時には必ず「障り(さわり)」が起きます。実際に亡くなられた方もいらっしゃいます。頭に石が当たった場合は命に関わる可能性が高くあります。

「通るな」「触るな」とされている謂れある場所や物には必ず相応の意味と、それに付随する歴史があります。「知らなかった」では済まされないということなのです。

ネット情報を信じて「飛礫」を、神様の歓迎のサインだと勘違いしていると、場合によっては取り返しのつかない事態を招きかねないということだけは心の片隅に置いておいた方が良いでしょう。

神社仏閣や聖地化されている場所での「飛礫(つぶて)現象」神意と見て間違いありません。こうした場合、真上から落とされるのではなく必ず横から飛んで来ます。

このような現象が神聖であるはずの境内で起こった場合には、神域で無礼を働いていないか、禁足地とされている場所に立ち入っていないか、触れてはならないとされているものに触れてはいないかを思い出し、もし思い当たる節があれば、該当の場所や拝殿にて謝罪の意を伝えるべきでしょう。

体に飛礫が当たってしまった場合は、速やかにお祓いなどが必要かもしれません。

御神木にも個性がある

神社には御神木などがあることが多く、近年のパワースポット・ブームの影響からか、みだりに御神木に触れたり、抱きついたりする方もいらっしゃいます。

御神木だからパワーがあるというのは、決して間違いではありませんが、御神木によって性質が異なり、その個性は様々です。

御神木は「木」ではなく、神性が宿った「神」そのものであり、意図や意思(神意)をお持ちです。優しく温かい何人(なんぴと)も受け入れる神様もいらっしゃいますが、本殿に鎮座されている御祭神を守護するために非常に厳しい性質を持った神様が宿っていらっしゃる場合もあります。

神社側が、その御神木のご利益に預かって頂きたいという前提で「是非、触れてください」と看板などを設置して下さっている場合は良いのですが、そのような看板が設置されていない神社、または御神木に触れることを禁じている神社では、みだりに触れないように気をつけなければなりません。

インスタ映えを狙って無邪気に御神木に抱きついて写真を撮ったら帰りに怪我をしてしまった、ということがないとは言えません。

場合によっては、奄美の飛礫のように障りを被ってしまう可能性もありますし、実際に事故などに遭われたお話をいくつも伺ったことがあります。

これはよくお聞きする話でもあり、経験値でもあるのですが、パワースポットと呼ばれる神社での障りは目(特に左目)や足に生じやすい傾向にあります。

神社参拝後、パワースポットを訪れた後などに目や足を患ったことがないか思い出してみて下さい。それは偶然ではないのです。

おみくじは木に結ばない?

もう1つ、御神木に関連してお話をしたいのは「おみくじ」の問題です。

おみくじを授与頂く、社務所の周囲には御神木などの木々があり、引いたおみくじなどが、こうした木々の枝に結び付けられているのをよくご覧になるかと思います。

とくに引いたおみくじの結果が悪い時などは、持って帰るよりも祈願の意味も込めて神社の境内の木の枝に結んでおきたいとお思いになるのは、とても自然なことです。

神社内にある木におみくじを結びつけている光景は当たり前のように見受けられますし、誰かが既に結びつけていると、自分も同じようにして良いのだと錯覚してしまいます。

しかし、そうした人たちが連鎖してしまうと、神域にある木はおみくじだらけになってしまいます。

神社側が、おみくじを結ぶための専用のスペースを設けている場合は、そちらを利用すべきでしょう。それ以外は、是非おみくじを持ち帰って下さい。

おみくじは神様からのメッセージが書かれた文書です。「大吉」や「小吉」などは、ちょっとした福引きのようなお遊び感覚の要素であって、大事な部分は「和歌」が詠まれている部分、そしてその解説の部分です。今の自分の心、そして状況に必ず合致しているはずです。

神様は、おみくじを引いた方に相応しいメッセージが引き当てられるように、おみくじを取る何気ない動作にも影響を与えています。

そんなご神意が凝縮されたおみくじを木に結び付けて行くというのは、大事な人があなた宛へ書いてくれた手紙を、その大事な人の家に置いて行くようなものです。

そこに書かれたメッセージを教訓にして、その年をどういう心持ちで生きていくのかが問われているのです。

また、神社で引いたおみくじを大切に持ち帰ることは、上記に書いたように神域にある木にみだりに触れないということにも繋がります。多くの人が木に触れておみくじを結ぶという行為は、木にとってはかなりのダメージとなります。

まず御神木とされている木、境内の木に多くの人が必要以上に触れますと、樹皮が薄くなり、脆くなります。また、その幹の周囲の土が人の重さで踏み固められ、硬くなり、水や養分を吸収出来なくなってしまいます。

根が地上に露出している木であれば、当然根を踏みつけることで痛めてしまいます。特に女性の履くハイヒールなどでの根へのダメージは深刻です。

神社仏閣や神域、パワースポットに行くというのは、そこに神仏がいると信じているからでしょう。しかし、そこにいるのは神仏だけではなく、自分自身もいるのです。

元来、神社仏閣は本当の自分に出会う場所。神社仏閣での行いは、いずれ自分に相応に返って来ます。神社で不遜な態度を取れば、いずれ自分自身が誰かに不遜な態度を取られたり、傷付くことがあるかもしれません。それは写し鏡なのです。

玉石混交の情報に惑わされずに、礼儀、礼節を持って厳粛な気持ちで神社仏閣を訪れましょう。

 

*「カミミチ」「ミヤ」などに関する参考資料
http://www.setouchi-lib.jp/forms/houkoku_06.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jila/81/5/81_571/_pdf/-char/en

マーク・ケイ のプロフィール

マーク・ケイ

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事に始まり、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で社会問題からオカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。のちにひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動を行う。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた占術『篁霊祥命』や独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2019年で鑑定活動は14年目を迎える。

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